登山勉強法とパラシュート勉強法
資格や試験のみならず、研究開発まで、勉強というのは基本的には「積み上げていく」ものだ。
ちょうど、山を一歩一歩踏みしめて頂上を目指す登山のようなものだ。
数の数え方から始まる算数、ひらがなの読み書きから始まる国語。
理科や社会科も「身近なもの」からスタートする。
簿記の試験も3級から始まり、2級、1級と取得する人がほとんどだろう。
また、それぞれの級の勉強も「テキスト→問題集→過去問→模試」という勉強の仕方が基本だと思う。
この方法は何も間違っていないと思う。
私自身もこのやり方でいろいろな勉強をやってきた。
しかし、勉強方法というのはこの他にもあるらしい。
それが「パラシュート勉強法」だ。
つまり、「積み上げるのではなく、いきなり目的地へ着地してしまう」勉強方法だ。
「邪道だ!」とか「そんなことできるの?」と言った声が聞こえてきそうだが、効率はかなりいいようだ。
簿記でいうなれば「まず、過去問を解き、本番の感触を掴み、その上でテキストを読む。既に過去問を知っているので、テキストの知識がどういう風に試験に出るかもイメージしやすい。」ということだ。
しかし、この「パラシュート勉強法」にも、一定線の基礎知識は必要である。
知識ゼロの人がいきなり過去問を解くのは、いきなりサバンナやジャングルに放り込まれるようなものだ。
「曲がりなりにも一度は勉強したことのある分野への再挑戦」に向く勉強方法であると個人的には考えている。
いずれにしても、継続に優る「必勝法」はないのだから、目的地まで歩き続けるという点では、「登山」も「パラシュート」も同じなのである。